○○専門店 になる?!

新しい切り口の店

あなたのお店で買わないワケ

お客様がどうして大型店に流れていってしまうのでしょうか。
それにはワケがあります。

小売業は、「待ち」の商売です。
お客さんがたくさん来る日もあれば、さっぱりの日もあります。
喜んだり、がっかりしたり、毎日その連続です。
ですから、そんなことをなくそうと、お店ではいろいろ手を尽くしています。

メルマガ、ブログ、フェイスブック、ユーチューブ、ツイッター、ニュースレター、小冊子、DM、チラシ。

やるべきことはやっているのです。
もちろん効果はあります。
お店のスタッフと話がしたくてやってこられるお客様がいます。
ブログが面白いので、どんな店かと思ってやってきた、というお客様もいらっしゃいます。
たいがい、そんなお客様は商品知識が豊富です。
お店で専門的な話をしたくてやってこられます。
スポーツの経験が長い方が多いです。

しかし、現実は、そんなお客様ばかりではありません。
例えば、
ちょっと体がなまってきたので、運動を始めようとか、
ランニングがブームでおしゃれなので、私もやってみようとか、
子供が小学校に入ったので、キャッチボールをしたいとか、
仲間にテニスに誘われたので、とりあえず道具をそろえたいとか、
それほど真剣にスポーツに打ち込むわけではないというお客様がいます。

実は、こうしたお客様の多くが、あなたのお店には来られないのです。
ちょっと家から離れていても、郊外の大型店へ足を運びます。
どうしてでしょう。
それは、あなたのお店が専門的過ぎるからです。
その匂いが強いので、お客様には「敷居の高い」お店になってしまっているからです。そこで、あなたのお店ではなく、大型店へ買いに行くお客様の声を聞いてみましょう。
いろいろな声が聞こえます。

「店に入ったら、何か買わないといけない雰囲気がする」

「知識がないので、何を質問したらいいか分からない」

「こんな初歩的なことを聞いて、ばかにされないだろうか」

「どうも高い商品を売りつけられそうだ」

「店主が怖そうだ」

「店内が暗いので入りづらい」

「陳列がぐちゃぐちゃで、買う気がしない」

「店の外にも中にも段ボールが積んであって、だらしない」

なるほど、分かりますね。
あなたのお店にも当てはまることが、いくつかはあるのではないでしょうか。

こうしたお客様にとって、大型店は買いやすい売場です。
店員さんがいないので、自由に商品を探せます。
自分に合っているかどうかは分からないけれど、商品についているPOPを見れば、それなりに分かります。
商品を決めるのは、価格やブランドです。
説明を聞いたり、質問をしたりという、煩わしさを避けることができます。
そんな理由で、大型店が繁盛するというわけです。

実は、これはスポーツを始めようというお客様ばかりに言えることではないような気がします。
かなりのスポーツ経験者でも、あなたのお店に入りづらい、行きづらいと感じているお客様はいるはずです。
やはり、こうしたお客様が来てこそ、本当の専門店といえるのではないでしょうか。

そのためにはどうしたら良いでしょう。

2つの方向性があります。
一つは、ホームページでのアピールです。
お客様は、スポーツ用品を買おうと思った時に、ネットで検索をすることが多いです。
「地域名、スポーツ名」で検索をすれば、当然あなたのお店の名前が表示されるでしょう。
そこから、お店のホームページにたどり着きます。
そこで、最初のふるいにかけられます。
ホームページが貧弱で見栄えの悪いものであれば、そのお店に行く気にはなりません。

ですから、トップページの作りが大切なのです。
信頼のおけるようなデザインで、親しみのあるページにします。
店長やスタッフのブログが張り付けてあれば、効果的です。
商品に関するお役立ち情報も、お店に足を向けさせる要素になります。
ホームページがかなりの決め手になりますので、手を抜いてはいけません。

そして、もう一つは、実際の店舗です。
お客様が入りやすくする必要があります。
入口に段ボールが積んであったり、店内の照明が暗ければ、お店のことを知らないお客様は、まずお店に入ってきません。
外から見て店内が雑然としていたら、それも駄目です。
また、入りやすくするには、正面の看板に工夫をすることです。
大きな文字で、「初心者がほっとする店です」とか、「誰にでも親切な店です」とか、
遠くからでも見えるようにします。
社長の笑顔がイラストになった看板も良いのではないでしょうか。
ちょっとお金がかかりますが、お店に入りやすい仕掛けが必要です。
もちろん、その後の接客が大切なことはいうまでもありません。
そうすれば、「敷居が高い」と思われずにすむでしょう。

言うまでもなく、今のお客様をリピーターにすることは大切です。
しかし、まだスポーツを始めたばかりのお客様や、これからスポーツを始めようというお客様が来てこそ、地域への貢献が出来ます。

どうしたら、入りやすく買いやすいお店になるか、しっかりと研究しましょう。

売れない理由

スポーツ用品が右から左へ売れた時代がありました。
1970年代後半から1980年代にかけて、スポーツ用品業界が急成長した時代です。
お店では、商品を仕入れて並べるだけです。
あとは、何をしなくても売れて行ってしまいます。

この時代があったために、多くのお店は、こう思ってしまいました。
「ほおっておいても売れる」
明らかに勘違いです。

本当は、いつの時代も売るのは難しいものです。
「どうしたら売れるか」といって、悩むのが普通です。
1980年代、スポーツショップの店主は、30代、40代がほとんどでした。
そんな若い時代に、楽な商売を覚えてしまいました。

少し前から、そのツケが一気に出てきています。
今、60代に入った店主の方も多いです。
そのお店が、売れない悩みに当っています。
もちろん、商売上手な店主は、この間、立地を変えたり、商品戦略を変えたり、お店の改装をしたり、お客様へのアプローチ方法を変えたり、いろいろな手を打ちました。
しかし、多くのお店は、たいした手を打たないまま、時を過ごしました。

この先、何も手を打たなければ、ますますジリ貧になっていくだけです。
今からでも遅くはありません。
手を打ちましょう。
方法はあります。

そこで、その前に、どうして手を打たなかったのか、考えてみましょう。
私は、問題のとらえかたが違っていたのではないかと思います。
手を打たなかった店主の多くは、その原因を、いつも何かのせいにしていました。
よくあるのが「景気のせい」です。
世の中の景気が悪いから売れない、というのです。
また、「天候のせい」にする人もいます。
今年の夏にTシャツが売れなかったのは、冷夏のせいだ、というわけです。「メーカーさんのせい」にすることもあります。
売れる商品を作ってくれない、なんて、言いがかりに近いですよね。
「ライバル店のせい」にする人だっています。
「近所の店が安売りをするので、お客が離れた。」
うーん、そうですか。
「学生が減った」ことを理由にする人もいます。
このように、みなさん一生懸命、売れない理由を探してくれます。

しかし、そんな売れない理由を探しても、解決はしません。
それで、景気が良くなるのでしょうか。
天候は、あなたの思い通りにはなりません。
メーカーさんは、そうそう簡単に売れる商品ばかりを作ってはくれません。
ライバル店の安売りを止めるなんて、至難の業です。
学生の数も同じことです。

これらはどれも、お店ではどうしようもないことばかりです。
どうしようもないことを問題にしても、仕方がありません。
それに、こんなことも言えます。
景気や天候が悪いからといって、儲かっている店もたくさんあります。
安売りや学生の減少は、今に始まったことではありません。
そうした条件の中で、戦っていくのが商売です。
それを、何かのせいにしていては、問題解決ができません。


一方、お店の中にも売れない理由があります。
例えば

競合店と比べて「強み」がない、又は訴えていない。

来店されるお客様とお店のイメージや品揃えが違う。

新鮮な商品が少ない。

多くのお客様に来店していただく工夫や努力をしていない。

お店のサービスに満足してもらっていない。

従業員の教育に力をいれていない。

従業員にやる気がない。

などなど。

商売を長年続けていると、こうしたことが見えなくなってしまうこともあります。
自分のことは、なかなか自分では分かりません。

では、どうしたらいいでしょう。
これらの問題を解決するためには、少し見方を変えてみることです。
売れない理由を考えるのではなく、「売れている理由」を考えるのです。
お店の商品が、全て売れていないわけではありません。
そうでなかったら、もうとっくにお店はつぶれています。
お店の商品が売れている、その理由を見つけるのです。

たとえば、

わざわざ遠くから足を運んでいただけるお客様がいる。

他の店では扱っていない商品なので、買っていただける。

店長との会話が楽しいので、いつも来ていただける。

店員さんの接客が良いとの評判で、お店にきていただいた。

お客様からの注文に、メーカーさんが無理を聞いてくれた。

問屋さんが、お店のために優先的に納品してくれた。

気の利いたPOPにつられて、買っていただいた。

というように。

理由は、もっともっとあるでしょう。
これらは、よく考えてみますと、すべて「~のお陰」ということができます。

お店のファンになってくれているお客様のお陰

特徴のある商品のお陰

店長の商品知識のお陰

良い接客のお陰

お店のことを考えてくれるメーカーさんや問屋さんのお陰

そうなんです。
その「お陰」で売れているのです。
ですから、まずは、その「お陰」に感謝しましょう。
そして、「お陰」の部分を、もっと強くします。
そうすれば、売れないことを、何かのせいにしなくてすみます。

これが、「手を打つ」ということです。
何も、今から広い駐車場を確保する必要はありません。
お店の改装に、大きな金をつぎこまなくてもいいです。
要は、今まで以上に

お客様を大切にすることです。

特徴のある商品を売ることです。

メーカー、問屋さんとの付き合いを大事にすることです。

販売ツールを工夫することです。

そのために、具体的に何をするかを考えればいいのです。
そして、最も大切なのは売れないのを何かのせいにしない、ということです。
それならば、今からでも出来ることではないでしょうか。

お店へ来たくなる理由

お客様がお店にやって来るのは、何か理由があります。
お客様自身の理由かもしれません。
お店に誘われたのかもしれません。
もしも、お店の方から来店する理由をお客様に提供できれば、きっと来やすくなるでしょう。

では、あなたのお店へ、お客様はどんな理由で来られるのでしょう。
何となく商品を見に来ているだけかもしれません。
目的の商品を探しに来ているのかもしれません。
いずれにしても、どうしてあなたのお店に来られたのでしょう。

たとえば、

近所だから

いつも利用しているから

品揃えが良いから

サービスが良いから

店員さんの感じが良いから

DMが届いたから

メルマガを読んだから

お店としても、お客様に来ていただくために、いろいろ手を尽くしています。
新しい商品を仕入れたり、キャンペーンの案内をしたり、お礼の手紙を出したり、ブログやフェイスブックで呼びかけたり、日ごろの努力は、大したものです。
ところが、こうした努力は、お客様にとって必ずしもお店に行く理由にはなりません。
行かなくたって、損はしないからです。

では、お客様がもう少し積極的にお店に来たくなるような方法はないものでしょうか。
そんな方法があるなら、知りたいですよね。

一生懸命考えた結果、3つのキーワードが浮かんできました。
それは、「特別の日」「おまけ」「限定」です。

まず、「特別の日」とは何でしょうか。
例えば、お客様の誕生日です。
お客様の誕生月に来店されれば、特別に安く商品が買える、というようなことです。
別に、安くしなくても構いません。
特別なプレゼントでも、一品をサービスすることでも良いのです。
 
また、「雨の日」というのも特別な日です。
わざわざ、雨の中を買いに来てくれたお客様には、特別なサービスを差し上げます。
すると、雨の日を狙ってお店に来られるお客様が出てくることも考えられます。
「お店の創業日」なんかも、特別な日です。
この特別な日は、考えればもっとありそうですね。
 
二つ目のキーワードは「おまけ」です。
これは、ある決まった日や期間に来店すると、普段よりもおまけがしてもらえる、という方法です。
たとえば、「スタンプ3倍デー」。
これは、お店のスタンプカードに、いつもの3倍のスタンプを押してもらえる日のことです。
期日や期間を決めると効果的ですね。
 
また例えば、「お買上げ金額の20%相当割引券進呈」というおまけの方法があります。
5000円以上お買い上げの人に権利があるとか、割引券の使用期間を決めるとか、ある程度の制限を設けると良いでしょう。
 
そしてまた、「何回でも使えるクーポン」というおまけもあります。
ある決められた商品を買うと、このクーポンがついてくるのです。
例えば、「ガット張りクーポン」
指定された期間中なら、何度でも使えるスペシャルなおまけです。
この「おまけ」商品、お客様がお店に来る理由になりませんか?
 
そして、最後は「限定」です。
日本人は、いたって「限定」が好きです。
そのことを、お店に来たくなる理由に応用します。
たとえば、「20足限定、スパイク無料ネームいれ」とか、「3日間限定、イチロー特別モデル販売」とか、販売商品や販売期間を限定します。
これは、他の日には受けられないサービス、他の日には買えない商品です。
お客様にとっては、来店したくなる理由になります。
 
また、特定の日までに注文をすれば、他人より早く商品が手に入る、というのも「限定」です。
例えば、超人気で、品切れ状態の続いている商品があるとします。
この商品を期限までに注文したお客様に限って、確実に手に入れることができます。
それ以外のお客様には、約束できません。
これも限定です。
 
そして、「修理教室」や「プロ選手トークショー」といったイベントも考えられます。
開催は限られた日です。
先着30名限定とでもすれば、さらに限定度が増します。
メーカーさんや問屋さんに協力をしてもらって、限定の商品やイベントを企画すると良いです。
魅力ある「限定」で、お客様が来店したくなるようにしましょう。

初心者が買いやすい店

スポーツショップのお客様には「レベル」があります。
どういうレベルかといいますと、初心者とか、中級者とか、上級者というレベルです。
小さなスポーツショップにとって、結構むつかしいのが初心者のお客さまへの対応です。

先日、あるお店にお邪魔をした時のことです。
店長がこんなことを言っていました。
「うちの店には初心者クラスの人達がなかなか来てくれない。お客の数からいえば、圧倒的に多い層なんだけれど...。やっぱり、初心者は大型店へ行ってしまうのかな。」

贅沢な話ではあります。
このお店は、今でもいいお客様をつかんでいる店なのです。
決して業績が悪いわけではありません。
商品知識も豊富ですし、お客様へのアドバイスも的確です。
しかし、店長が言うように、初心者のお客様はあまり寄り付きません。

実は、この問題は以前からある問題です。
町の小さなスポーツショップには、「なじみ」のお客様が多いです。
それも、部活やチームで頑張っている、そこそこ技術のある人たちです。
いかにも「スポーツをしている」という雰囲気を漂わせてもいます。
店長やスタッフと交わす会話も、専門的です。

そうしたお店には、これからスポーツを始める人や、始めたばかりの人にとっては、なかなか敷居が高いようです。
なぜでしょう。原因はいろいろあります。
例えば、

お店で商品のことを質問するのは恥ずかしい

そもそも、何を質問して良いのか分からない

こんなことも知らないのかと馬鹿にされそうだ

何も知らないので、高い商品を買わされそうだ

店が狭いので、居心地が悪い

常連客が多いので、入りづらいし居づらい

表から店内の様子がよく分からない

何だか店員さんが怖そうだ

などといったことがあげられます。
要するに、不安なのですね。

では、初心者のお客様は、どんなお店で買うのでしょう。
やはり、店長が言うように、「大型店」で買うことが多いようです。
大型店へ行けば、商品が一杯あります。
店員さんも、寄ってきません。
自由に商品を選べます。
商品には、ちょっとした説明が書いてありますので、それなりに商品を選べます。
価格もしっかりと表示してあるので、自分の予算と相談できます。
本当にこの商品が自分にいいのかどうかは分からないけれど、たまにしかプレイをしないのだから「まあ、いいか」と思って購入されます。

先ほどの店長は、こうしたお客様も自分の店に来て欲しい、というわけです。
自分の店で買えば、正しい商品が紹介できるので、肩や肘や足や膝や腰などを痛めるのを予防できるのに、といった思いもあります。
そんな店長のために、初心者をお店に呼ぶ方法はあるのでしょうか。

方法が無いわけではありません。
そのためには、お客様の不安を取り除いてあげることです。

ポイントは3つです。
それは、

事前に商品について知らせる

しっかりと聞いて差し上げる

説明には専門用語を使わない

ということです。

「事前に商品について知らせる」ためには一つの方法があります。
それは、お店で作ったチラシです。
初心者のお客様は、商品知識がありません。
お店に来る前に、そうした情報を差し上げれば、
入って来やすくなります。例えば、こんなチラシです。
 「野球を始める時の用具の選び方」
 「初心者のための失敗しないテニスラケットの選び方」
 「サッカーが楽しくなるスパイクの知識」
さまざまなスポーツごとに初心者に向けて作ったチラシを、お店の前に置いておきます。
誰でも自由に持って行ってもらうのです。
少しでも、商品への不安を取り除いてあげましょう。

そして、次は「しっかりと聞いて差し上げる」ことです。
勇気を出して、お客様がお店に入って来られました。
ここは、本当に丁寧に対応をしなければなりません。
どんな目的で始められるのか、どのくらいの頻度で行うのか、スポーツ経験はあるかなど、お客様の話をしっかり聞いて、最適な商品をお勧めします。
それこそ、店内に「相談コーナー」や「初心者コーナー」を作っても良いです。

その時気をつけるのは、決して「専門用語は使わない」ことです。
お店にいると慣れてしまって、ついつい素材や機能など、専門用語を使ってしまいます。
ブランドの名前さえ、お客様には専門用語に聞こえます。
これが、お客様の不安をあおります。
自分の商品知識を出すのを、ぐっと抑えましょう。

そんな対応をしながら、「初心者にも丁寧で分かり易い店」という評判が立つよう、努力をすることです。
そうすれば、初心者の人たちも買いやすいお店になるでしょう。

安くしなくても、お客様は離れない

安くしてくれ、と値切るお客様がいます。
その要求に負けてしまうお店もあるでしょう。
そして、一旦商品を安くして売り始めると、もう高く売るのが怖くなります。
お客様が離れていくような気がするからです。

そして、「いいものを安く売るのが小売業の役目だ」と言う人がいます。
本当にそうでしょうか?
スーパーマーケットは、それをキャッチフレーズにして成長してきました。
1円の攻防です。
確かに、安い商品に目が行きます。
それも、お客様の心理です。

ですから、スポーツショップにも、少しでも安く売ろうとしているお店があります。
大丈夫でしょうか?
利益は出ていますか?
もしかしたら、薄利多売で、骨身を削る商売をされているのではないでしょうか。

大型店のことは知りません。
町の小さなスポーツショップが、価格を前面に出してどうするのでしょう。
もしかしたら、そのお店は「いいものを安く売る」ことを、使命のように思っているのかもしれません。

安く売って利益をかせごうと思えば、数を売るしかありません。
数を売ろうと思えば、お客様に丁寧な商品説明をしている暇はありません。
そんな状態で、どうしてお客様に合った商品を勧められるのでしょう。
お客様のことを、一人ひとり覚えておくのも無理なことです。
それは、少なくとも、町の小さなスポーツショップが選ぶ道ではありません。

いいものを安く売るのは、自滅への道です。
お客様は「得をした」と思います。
しかし、それでお店の信頼が生まれるわけではありません。
どこか別のお店がもっと安く売り始めたら、そのお客様はそちらのお店で買います。
ですから、安売りの道を選んではいけません。こんなお店があります。
お客様が店員さんに「もう少しまけてよ」と詰め寄っています。
店員さんは、笑顔できっぱりと言いました。
「それは出来かねます」

すると、お客様は、「あっちの店の方が安いよ。だからまけてよ」
店員さんは、すかさず「誠に申し訳ございません。安い商品をお求めでしたら、そちらのお店でお買い求め願います」と断ります。
そのお客様は、手にした商品を棚に戻して出て行かれました。

私は、店長さんにきいてみました。
 「あんな対応で大丈夫なのですか?」
 「大丈夫です。値段だけで買いに来られるお客様は、うちのお客様ではありませんから」
へーえ、大したものです。

すると、また別のお客様が入ってこられました。
 「決勝で負けちゃった!」
こんどは、店長が相手をします。
 「そうですか、相手のピッチャーは誰だったんですか?」
どうも、野球の試合の話のようです。
 「ピッチャーは、A君だよ」
 「ああ、新しく入った選手ですね」
 「すごいカーブを投げるんだ」
 「どこの学校から来たんですか?」
ひとしきり会話が続きます。

10分位してから、お客様は棚の商品をつかみ、「これください」といって店長に差し出します。
 「ありがとうございます」
お客様は、店長に言われたとおりのお金を払って、「また来ます」と言って帰って行かれました。
値段は、安くもなんともありません。

お客様と、この店長との間には、何か強い信頼関係があるようでした。
どうして、お客様はこのお店を信頼しているのでしょう。
このお店の方針がブレないというのも、一つの理由です。
店長は「安売りを武器にはしない」と決めています。

それだけではありません。

お客様に対して、とことん親身になる

お店の売り物は、信頼と思いやりである

お客様は家族と同じだと思ってお付き合いをする

こんなことを思って、商売を続けておられます。

ですから、「値段が高い」と言われても平気です。
値段でお店を選ぶお客様は、値段で離れていくのです。
しかし、お店との信頼関係が出来たお客様は、その関係が崩れない限り離れることはありません。
それが出来るかどうかは、店主としての強い信念です。
他のお店の売り方などに惑わされてはいけません。
お客様の「高いなあ」というつぶやきを、気にしてはいけません。
あなたが、お客様のことを真剣に考えていれば、無責任な売り方は出来ないはずです。

新しい時代への対応

時代の流れるスピードが、日に日に速くなっています。
この流れにうまく対応しなければ、どんどん置き去りにされてしまいます。
流れについて行けないスポーツショップもあるようです。
世の中は、どんどん変わっていっています。
そんな中で、昔のままの商売をしていては、先が危ういです。
どうすればいいか、考えてみましょう。

そこで、今、世の中がどんな風に変化していっているか、もう一度確認をしてみます。

1990年代のバブル崩壊以来、世の中の変化が激しくなってきました。
その変化の特徴を、3つあげます。
それは、

市場の成熟化

少子高齢化

ネット社会の進展

です。

市場の成熟化とは、物があふれて、以前のようには売れなくなった、ということです。
つまり、大量生産、大量販売で進めてきた市場の伸びが、行き止まりになってしまいました。
いわゆる、物余りの時代を迎えたのです。
すでに、時代は次の段階に入っています。

次に、少子高齢化です。
これが、いずれやって来ることは、ずいぶんと前から分かっていました。
とうとう、その時期が来たのです。
スポーツ人口の減少にも、直結する問題です。

三つ目の、ネット社会の進展は、2000年を過ぎた頃から、急速です。
世界中の人たちが、ネットでつながる時代をむかえました。
情報の入手も伝達も、飛躍的に楽になりました。
やり方によっては、ほとんどコストもかかりません。
この3つの社会の変化は、商売の変化ももたらしました。

まず、市場の成熟化によって変わってきたのは、「売り方」です。
大量販売が出来なくなりましたから、少量で売るようになりました。
それどころか、お客様一人ひとりに合わせた商品を作って売る、という方法も現れてきたのです。
むつかしい言葉では、「カスタマイズ」と言います。
例えば、スポーツシューズや、スポーツウエアを自分好みのデザインに指定して、作って貰うことができます。
野球のグローブも、オーダーメイドで出来るようになりました。
あなたのお店でも、こうしたお客様が増えています。
「売り方」が変わってきているのです。

次に、少子高齢化です。
これも、スポーツ用品業界に大きな影響を与えています。
人口構造が変わっているからです。
つい20年前までは、人口ピラミッドの形は、つりがね型でした。
それが、今では花びん型になっています。
60代近辺の人口が最も多く、40代近辺の人口が2番目です。
スポーツショップの主なお客様である、中高生の人口が年々減ってきています。
この人口構造を意識して商売をしないと、お店同士でお客様の奪い合いをすることになってしまいます。

では、三つ目の、ネット社会の進展は、どんな変化をもたらしたのでしょう。
このネット社会の進展によって変化をしたのは、お客様の「買い方」です。
ネットの発達によって、家にいながら物が買えてしまいます。
また、一度に多くの店の価格を比較して購入する、というスタイルも、当たり前です。
さらに、お店や商品の評判も、ネット上で飛び交います。
今や、日本のインターネット人口は、一億人です。
携帯電話の人口は、6600万人、
スマートフォン人口は、2000万人。
これを無視することはできません。
ですから、三つの社会の変化の中で、もっとも気にしなければならないのは、ネット社会の進展です。

次にあげるものは、すべてネットです。
ホームページ、ブログ、メルマガ、ミクシィ、フェイスブック、ツイッター、グリー、モバゲー、ヤフオク。
ところが、多くのスポーツショップは、これらに十分に対応できていません。
とはいえ、全部に対応する必要はありません。

まずは、お店として、ホームページを充実させることです。
次は、ブログやメルマガの発行です。
ホームページと連動させます。
余裕があれば、フェイスブック、ツイッター、ミクシィなどのSNSの活用です。

中には、これら全部を、見事に活用しているお店もあります。
そこまでとは言いません。
少なくとも、お客様が寄ってくるホームページにはしましょう。
売上につながります。
そして、ブログは、お店のファンつくりに必要です。
ネット社会においては、最低でも、ホームページとブログに力をいれることです。
そうすれば、新しい時代に対応できます。

手遅れにならないうちに、手を打ちましょう。

地方の時代がやって来た

スポーツショップに並んでいる商品はどの店も似たり寄ったりというイメージが持たれています。
チェーンストアでもないのにです。
これは、ずっと以前から続いていることです。
もう少し個性があっても良い気がします。

最近、少しずつ世の中の流れが変わってきているように感じます。
その一つに、地方の力の盛り上がりということがあげられます。
「地元」に焦点があたりつつあるのではないでしょうか。

例えば、B-1グランプリが大盛況です。
地方のB級グルメが主役になる時代になりました。
これは、全国チェーンの広がりの反動とも言えますね。
マクドナルド、ミスタードーナッツ、吉野家、すき家、ドトール、スターバックスなど、どの町へいっても同じような風景です。

飲食店だけではありません。
家電店、ドラッグストア、ホームセンター、衣料品店、名だたる全国チェーンがひしめき合っています。
こうなると、どの町も同じように見えてしまって、これといった特色を感じることが出来ません。

高度成長期は、店舗の拡大と効率化がテーマでした。
そのため、全国にチェーンストアが出店していきます。
今も緩やかですが、その傾向は続いています。
しかし、振り子の原理というものがあります。
大きく「画一化」に動いた振り子は、今、ゆり戻しにあっているようです。
「画一化」にたいして「個別化」ですね。
それが、B-1グランプリなどのブームになっているのではないでしょうか。

「個別化」の流れとして、「地方色」がキーワードになっています。
商品などで地方の特色を打ち出して、差別化をはかろうとしています。
もう全国どこでも同じという状態にうんざりしてきたからなのではないでしょうか。
地方には地方の良さがあります。
その良さを掘り起こす時代になってきました。
お店は、全国チェーンから地元店の時代に突入したといってもいいでしょう。
そして、本格的な地方の時代がやってくるのは、もうすぐかもしれません。
そうなると、あなたのお店にも、さらなるチャンスが生まれます。

とはいえ、スポーツショップの場合、本来抱えている問題があります。
それは、全国どこへ行っても、スポーツショップは同じように見えるということです。
外見は、多少違って見えます。
しかし、一歩お店の中に入ると、どのお店も同じような雰囲気です。

何故でしょうね。
それは、取扱い競技は違っていても、取扱いブランドにたいした差がないからです。
売場では、ナショナルブランドが幅を利かせています。
商品の陳列の仕方も、それほど大差はありません。
すると、どのお店も同じように見えてしまうのです。

こうした状態のなかで、スポーツショップが地方の色を打ち出すことは出来るのでしょうか。
考えてみましょう。
まず、商品で地方色を出すとしたら、地元がフランチャイズになっているプロチームのユニフォームを打ちだすのが手っ取り早いですね。
すでに、そうしたお店もあります。

しかし、フランチャイズになっている町は限られています。
どうしたらいいでしょう。
商品だけに目がいってはいけません。
地元の特色を別のもので表現するのです。
その一つの方法は、地元のチームや選手を前に押し出すことです。
そして、そのチームや選手をお店の支援チーム・選手として店内でアピールします。
つまり、商品を売るのではなく、人を売り出すのです。
地元のチームや選手の人気を、お店の力で高めるということです。
たとえば、お客様の中に全国レベルの力をもったチームや選手がいれば、彼らを徹底的に宣伝します。

そのためには、彼らをお店のブログやホームページで紹介します。
チームだけでなく、監督や先生、コーチを面白く紹介する記事や、チームをまとめる苦労話や、思い出の試合など記事も良いです。
キャプテンには、今後の抱負なども聞き出して記事にします。
店内には、彼らを紹介する手作りのポスターやPOPを貼りだしておきます。
要するに、「地元の英雄」を作り上げるのです。

紹介だけではいけません。
そのチームや選手を実際に応援することです。
たとえば、お店でチームのメンバー募集をしてあげます。
チームや選手の応援部隊やファンクラブを作っても良いでしょう。

また、試合の写真を撮って、お店に展示してはどうでしょう。
写真は、プロにお願いします。
彼らが出場する大会には、横断幕を作って応援してあげます。
横断幕にお店の名前を入れておけば、宣伝になります。
試合後の祝勝会などに、少しばかりの景品を差し上げます。
そうなると、まるでそのチームや選手が、お店の専属になったようなものです。
お店のカラーとして訴えることができます。

もちろん、地域のチームや選手全部を対象にするのは難しいでしょうが、お店に近い場所にある強いチーム・選手や、ユニークなチーム・選手から選んでいくと良いです。
選んだチームや選手は、B-1グランプリのように、その良さをアピールします。
また、地元で活躍しているチームや選手ばかりではなく、プロで活躍中の地元出身選手を応援するのも良いです。

いずれにしても、商品だけではなく、地元の人を売り出します。
そして、インターネットを使って全国の人に知ってもらうことです。
それが地元を盛り上げることにつながります。
このように、地元のチームや選手を活用して、地方の時代に対応されてはいかがでしょう。

スポーツショップであることの意味

あなたは、どうしてスポーツショップを始められたのでしょうか。
いろいろな事情や思いがあったのに違いありません。
例えば、

スポーツが好きだから、それを商売にしたい。

親から受け継いだ下駄屋では食べていけないので、スポーツショップに鞍替えした。

この先スポーツがすたれることはないだろうから、スポーツ用品を扱うことにした。

いずれは全国に店を作って、大儲けをしたい。

とりあえず生活のために、スポーツの経験を活かしたい。

それぞれの思いで、お店を始められたことでしょう。
そして、近所の学生やスポーツ選手がお店にやってきて、好きなスポーツ用品を手にして喜ぶ姿を思い描きながら、商売を始めたに違いありません。それは、とても自然なことです。
今や、その思いを達成されて、楽しく商売を続けておられます。
しかし、この先、それだけで良いのでしょうか。
スポーツショップには、もっと、大切な意味があるのではないかと思うのです。

どういうことかと言うと、私は、スポーツショップの役割は、「世の中を明るく健康にすること」に、その意味があるのではないかと思っています。
そのためにスポーツ用品があり、お客様との関係があるのではないでしょうか。
つまり、自分や自分の家族、それに従業員の皆さんのためにお店を繁盛させるのは、当然です。
しかし、それと同時に、世の中のためになることが、お店の役割でもあると思うのです。

どうして、そんなことを思うかと言いますと、近ごろ、元気が無くなってきたスポーツショップが多い、と感じるからです。
お店の前を通っても、看板は壊れたまま、店内は暗い、乱雑な商品陳列といったところがあります。
シャッターを半分閉めたままのお店もあります。

私の所に相談に来られるスポーツショップには、売上が下がってきた、お客さんが減ってきた、金回りが良くない、商品が売れない、というお店もあります。
何か特効薬は無いか、というわけです。特効薬を差し上げるのも、コンサルタントの役目ですが、それだけでは根本解決にはなりません。
相談を受ける、売上やお金の問題は、すべて内向きな話です。
ここが重要です。
自分の店、家族や従業員の生活が心配なのはわかります。
商売がうまく行かないと、憂うつにもなります。
すると、お店に元気が無くなっていきます。

そうならないために、今の内に、根本的なことを考えてください。
何のためのお店かということを、よく考えていただきたいのです。
お店の目的が、自分や自分の家族、それに従業員の皆さんのためだけであってはいけません。
もう一歩進んで、お店の外のことにも目的を広げていただきたいのです。
つまり、お店の中だけでなく、「世の中を明るく健康にすること」を目的にしていただきたいのです。

では、ことをしたら「世の中が明るく健康になる」でしょうか。
私は、こう考えます。
 「世の中を明るく健康にする」には、まず、あなたが憂うつな顔をしないことです。
いつも明るく、元気に笑っていることです。
それだけのことで、事態はかなり好転します。
簡単ですね。

そして次は、地元のスポーツ選手やスポーツ活動を応援することです。
お店全員で、積極的に応援をしてあげます。
お店から、どんどん情報を発信してあげると良いです。
例えば、活躍した選手やチームの紹介を店内でしたり、ブログやメルマガなどを使って知らせたりします。
応援をされて、喜ばない選手はいません。
これが、「世の中を明るく健康にする」ことに通じるのです。

また、商品やサービスも、役に立ちます。
お店で売れている商品を、積極的にアピールすることです。
売れている商品は、「良い商品」です。
良い商品は、機能やデザインに優れています。
また、個々のお客様にマッチしています。
商品ばかりでなく、サービスも同じことです。
良い商品やサービスを手にしたお客様は、幸せになります。
それが、「世の中を明るく健康にする」ことです。

大事なのは、そんな思いを持ちながら商売を続けていくことです。
それが、スポーツショップであることの、意味なのではないでしょうか。

スポーツショップの役割

スポーツショップの役割とは、何でしょうか?
結構、難しい問いです。
経営者によって、それぞれ答は違ってくるでしょう。

スポーツショップの役割を考える前に、「経営」について考えたいと思います。
あなたは、誰かから「経営とは何か?」と聞かれたことはありませんか?
難しい質問です。
あなたなら、どう答えるでしょう。

手元の辞書によれば、「事業を経済的に行うこと」とあります。
もう一つ、ピンときませんね。
別の辞書には、「方針を定め組織を整えて、目的を達成するよう持続的に事を行うこと。特に、会社事業を営むこと。」とあります。
これも、表現が難しいですね。

実は、この問いには、いろいろな経営者や専門家が、答えています。
例えば、

経営とは、時流に適応することである。

経営とは、企業を継続させることだ。

経営とは、判断・決断をすることだ。

経営とは、人づくりだ。

経営とは、自分の夢の実現だ。

どれも、その通りですね。
中には、「経営とは、金儲けだよ」と答える経営者もいます。
それも、間違っていません。
経営者によって、経営の定義が違っています。

それで良いのです。
ただし、自分が、納得の出来る答えを持っていることが大切です。 あなたの「経営の定義」は何でしょう。
それは、いずれお伺いすることにして、私の考えをお伝えします。

2.私の定義

私の「経営の定義」です。
上に挙げた定義の中には、私が「そうだ!」と思えるものもいくつかあります。
実際に、コンサルの現場で、使っている定義もあります。
しかし、よく見ると、ほとんどが自分の方を向いています。
自社内についてのことばかりです。 もっと、自分の外に目を向けてもいいのではないでしょうか。

自分の外とは、「地域」とか「社会」とかのことです。
そうした視点で「経営とは何か」を考えると、
経営とは、
 「事業活動を通じて、社会に利益をもたらすとともに、地域や社会の成長・発展に貢献すること」
ということではないでしょうか。

つまり、先の「時流に適応する」のも、「事業を継続させる」のも、「判断・決断」「人づくり」をするのも、この「社会貢献」のためだと思うのです。
そう考えると、私には納得ができます。 経営は、自分のためだけでなく、他者のためにもあるべきだ、ということです。

そうあるためには、何といっても、利益を出し続けなくてはいけません。
利益が出なければ、他者のことなど、かまっていられなくなるからです。
雇用を増やすことも、社会貢献につながります。
もちろん、税金を納めることもです。
社会的な活動も、含まれます。 それ以外にもあるでしょう。
それらを通じて、地域や社会に、何らかの貢献をすることです。

これが、私の考える「経営」です。

これをもとにすると、スポーツショップの役割が見えてきます。
つまり、スポーツショップの役割は、地域や社会に貢献することなのです。

スポーツショップが社会に貢献しようとするとき、まずは、利益を出すことです。
ですから、むやみに安売りをして、自転車操業のような経営をすることは、正しいことではありません。

いいものを安く売るのが、お店の使命だ、といわれる方もいますが、それも程度問題です。
長い目で見れば、適正な利益を確保して売ることが、地域や社会のためになります。
価格競争に走るのは、それなりの仕組みを持ったお店でしか、出来ないことです。

そして、地域や社会の発展に貢献しようと思えば、自店も成長、発展することです。
そのためには、お客様をひきつける商品やサービスが必要です。
魅力的な商品戦略で、多くのお客様に来店していただきましょう。
それが、自店の成長、発展につながります。

さらに、大切なことがあります。
それは、地域のスポーツが盛んになるためのお手伝いをすることです。 学校のチームや、社会人チームが活躍できる環境づくりを、してあげましょう。

例えば、リーグ戦や、トーナメントの運営に関わって、プログラム作成の協力をしたり、自店内で告知宣伝したり、バナーの提供をしたりすることです。
自店が主催する大会を作っても良いです。
チームだけでなく、個人の選手を応援するのも、必要です。
出来るだけ多くのチームと選手に関わって、出来る限りのサポートをします。
それによって、地域の活性化につながります。

それが、スポーツショップの出来る、社会貢献です。
それが、スポーツショップの「経営」であり、「役割」なのではないでしょうか。 そう考えたとき、スポーツショップとしてやるべきことが、見えてきます。

新しい切り口の店

業界が好調な時も、面白いお店はそんなには出来ませんでした。
せいぜい、各競技専門店が出来た程度です。 
業界が行き詰まっている今こそ、新しい発想のお店が出てきて欲しいものですね。

さて、スポーツを始めたばかりの少年には、母親がお店についてくることがよくあります。
ところが、その少年も母親も、そのスポーツや商品のことについて、よく知りません。
どんな商品を選べばよいか分からないのは、当然です。

そうしたお客様に対して、お店はどんな対応をするでしょうか。
例えば、トレーニングシューズを買いに来たとします。
お店の方は、
 「初心者だから、あまり高級なシューズでなくてもいいね」
 「けがをするといけないから、ミッドソールの厚いものにしましょう」
 「このシューズはグリップ性が良いので、走りやすいですよ」
こんな風にすすめるかも知れません。

しかし、母親には何のことかちんぷんかんぷんです。
何が高級で、何が高級でないか、少しも分かりません。
そして、
 「ミッドソールって何?」
 「グリップ性ってどういうこと?」
はてなマークのオンパレードです。

実は、お店ではこうしたことが、よく起こるのではないでしょうか。
多くの母親は、決してスポーツに詳しいわけではありません。
それでも、子供がスポーツを始めるとなると、用具やウエアを買いそろえようとします。
おそるおそる、昔からある近所のスポーツショップを訪ねます。
そんな母親にとって、お店は良きアドバイザーになるはずでした。
ところが、見事に当てがはずれます。

いきなり、聞いたこともない専門用語で話されるのです。
お店の方は、こんなことくらいは知っているだろうという感じなので、質問も出来ません。
次から次へと分からない用語が出てきて、頭の中はパニックです。
結局、母親は勧められた商品を買います。

しかし、母親は何となく納得できずにいました。
別の日に、ちょっと離れたところに出来たばかりの大型スポーツ店に行きます。
すると、そこには買ったばかりのシューズと同じような商品が並んでいます。
値段を見ると、半額近いではありませんか。
母親はがっかりです。

「こちらにしておけば良かった」
もちろん、先のお店で買った商品とは同じではありません。
しかし、次からは、母親はその大型スポーツ店で買うようになりました。
それを知ってか知らずか、近所のスポーツショップの方が言います。
「最近、母親たちがうちの店に来てくれなくなった」
よくありそうなストーリーですね。

そんなことを思っていたら、最近、新しい切り口のお店に出会いました。
正直、びっくりしました。
なんと「スポーツ少年の母親のための店」です。
凄いですね。
母親に客層をしぼった着眼点が素晴らしいです。

そのお店は、母親がスポーツに詳しくないことを前提に作ってあります。
スポーツをする人やお店にとって当たり前の用語について、店内で分かりやすく説明してあります。
用具の使い方も、母親に分かるように解説してあります。
これなら、母親もお店に行きやすいですね。
簡単な相談や質問にも、ていねいに答えてくれそうです。

私は、こんな切り口のお店を、いままで見たことがありません。
スポーツショップも、変革の時が来たのでしょうか。

しかし、ちょっと残念なことがあります。
この母親のためのお店は、実際のお店ではありません。
ネット上に作られたお店です。
実際に、このコンセプトのお店が町に出現したら、本当に凄いことだと思います。このお店の一番凄いところは、母親の目線で作られていることです。
普通のお店は「売り手」の目線で作られています。
私たちは、ついついお客様の目線を忘れがちです。
このお店のように、母親の悩みを理解しているでしょうか。
母親の不安に応えているでしょうか。
そして、母親に対し、高い目線で接しているのではないでしょうか。

そのことに気付いたこのサイトの作成者は、凄いです。
できれば、ネット上だけでなく、実際の店舗を出して欲しいと思います。
きっと、業界の新しい風になるでしょう。
そして、このお店から、スポーツショップの新しい切り口は、まだまだあるのだ、ということを気付かされました。

たとえば、
 「スポーツ初心者専門の店」とか、
 「部活女子専門の店」とか、
 「応援グッズ専門の店」とか、
 「スポーツ自慢専門の店」とか。

柔らかい頭で、新しい切り口のスポーツショップを作ってもらいたいものです。
そして、業界を改革してもらいたいと思います。

選ばれるお店になるには

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