しっかりとした経営理念のあるお店とそうでないお店とでは、業績に大きな差が出ます。経営理念とは、どんなものなのでしょうか?一言でいうと、それは「何のために経営をするか」ということを明らかにしたものです。また、あなたが「商売をするうえで大事だと思っていることは何か」とか、「どんな方向に進んで行くべきか」ということを表現したものです。そして、経営理念は、あなた自身の人生観に通じるものです。
それを前提に、経営理念に盛り込むと良い要素を3つ挙げてみましょう。それは、「存在意義」「経営姿勢」「行動規範」です。ちょっと堅苦しい用語ですが、「存在意義」とは、あなたのお店が世の中で必要とされていることは何か、ということです。例えば、「厳選されたスポーツ用品を、できるだけ多くの人に適正な価格で提供する。」というようなことです。「だから、あなたのお店は必要だ」というポイントを考えます。
次に、「経営姿勢」とは、どのようにお店の運営をしていくか、ということです。例えば、「顧客満足を第一に考え、その最大化を図る」とか、「他社とは違った独自性の追求をする」とか、「従業員には、公正な評価と処遇をする」といったことです。まさに、あなたの経営に対する考え方です。
3つ目の「行動規範」とは、お店を運営する上で、経営者や従業員がふだんから心がけることを表します。例えば、「創意工夫を重んじる」とか、「お客様に対して、感謝の気持ちを持ち続ける」といったことです。経営理念は、この3つの要素を組み合わせて、あなた自身の言葉で作るといいものが出来ます。
そして、伸びる会社の経営理念には共通点があるようです。どんな共通点かというと、「社会貢献という考え方がある。」「人間中心に考えている。」「進歩や革新を大切にしている。」ということです。
「社会貢献」というのは、先の「存在意義」にも関わっています。自分のお店の商売が社会に対してどんな貢献をしていくか、ということを意識しているお店が業績を伸ばしています。「人間中心」ということは、お店の一人ひとりが社会貢献を通じて、自分を成長させていくのがお店の役割だ、という考え方です。従業員を大事にするお店も業績を伸ばしています。「進歩・革新」とは、いつも前進とか改善とか、積極的な姿勢を持っていることです。現状に甘えることなく、目標を持って実現に取り組むことが業績に現れます。
いかがでしょうか?経営理念に盛り込む3つの要素と考え方をもとに作られると、あなたのお店が成長することは間違いありません。いずれにしても、理念作りは本当に難しい仕事です。もう一度とことん考えぬいて見直していきましょう。