2019年の中小企業白書によりますと、2016年の従業員50人以下の小売店の数は、約62万というデータが出ています。そのうち、従業員5人以下の店は約51万ということです。これを2009年からの推移でみますと、7年間で約18万店減少しています。それも、その殆どが5人以下の店です。実に23%も減少しています。ですから、小売業、中でも零細店にとって、特に厳しい時代だといえます。
それでは、こんな時代の中で、スポーツショップの現状はどんな数字になっているでしょう。経産省商業統計のデータによれば、2016年の一般スポーツ店の数は約13500店となっています。そして、2007年には約15000店ありましたから、この9年間に約1500店が減り、約1割が減少したことになります。中小企業白書の小売業全体の減少率は少ないものの、スポーツショップが苦戦をしていることには変わりありません。
このように、スポーツショップが減ってしまっている原因は何でしょう。それは、いろいろ考えられます。
たとえば、バブル崩壊後、スキーやゴルフ、テニスをする人口が急激に減ってしまったことや、少子化によってスポーツ人口が減少していることなど、社会的な原因があるかもしれません。
また一方では、ショップ自身の問題もあるでしょう。
たとえば、店主が高齢になってしまったにもかかわらず、後継ぎがいないとか、銀行の融資が厳しくなって資金繰りが破綻したとか、消えていった店にはそれぞれの事情があったに違いありません。
もちろん、そんな環境の中でも、あなたのお店は順調でしょう。また、他の多くの店も上手に商売を続けています。とはいえ、いつの時代にも次の手を打っておかなければ、いつ何時足元をすくわれることになるやもしれません。ましてや、この厳しい時代を生き抜いていかなくてはならないのですから、それなりの工夫が必要です。
そのためにはどうしたらいいのでしょう。それをこれから皆様と一緒に考えていきたいと思います。