あなたは誰かから「経営とは何か?」と聞かれたことはありませんか?
難しい質問です。あなたなら、どう答えるでしょう。手元の辞書によれば、「事業を経済的に行うこと」とあります。もう一つピンときませんね。別の辞書には、「方針を定め組織を整えて、目的を達成するよう持続的に事を行うこと。特に会社事業を営むこと。」とあります。これも表現が難しいですね。
実は、この問いには、いろいろな経営者や専門家が答えています。例えば、「経営とは時流に適応することである。」「経営とは企業を継続させることだ。」「経営とは判断・決断をすることだ。」「経営とは人づくりだ。」「経営とは自分の夢の実現だ。」
どれもその通りですね。中には、「経営とは金儲けだよ」と答える経営者もいます。それも間違っていません。経営者によって、経営の定義が違っています。それで良いのです。ただし、自分が納得の出来る答えを持っていることが大切です。
では、あなたの「経営の定義」は何でしょう。それは、いずれお聞きすることにして、私の「経営の定義」をお伝えします。先に挙げた定義の中には、私が「そうだ!」と思えるものもいくつかあります。実際に、コンサルの現場で使っている定義もあります。しかし、よく見ると、ほとんどが自分の方を向いた内容になっているとは思いませんか?いわば自社内についてのことばかりです。経営は、もっと自分の外に目を向けてもいいのではないでしょうか。
自分の外とは、「地域」とか「社会」とかのことです。そうした視点で「経営とは何か」を考えると、経営とは、「事業活動を通じて、社会に利益をもたらすとともに、地域や社会の成長・発展に貢献すること」ということになるでしょう。
つまり、「時流に適応する」のも、「事業を継続させる」のも、「判断・決断」「人づくり」をするのも、この「社会貢献」のためだと思うのです。そう考えると、私には納得ができます。要するに、経営は、自分のためだけでなく、他者のためにもあるべきだ、ということです。
そして、そうあるためには、何といっても、利益を出し続けなくてはいけません。利益が出なければ、他者のことなど、かまっていられなくなるからです。また、雇用を増やすことも、社会貢献につながります。もちろん、税金を納めることもです。社会的な活動も含まれます。それ以外にもあるでしょう。それらを通じて、地域や社会に、何らかの貢献をすることです。
これが、私の考える「経営」です。そう考えたとき、スポーツショップとしてやるべきことが見えてきます。ぜひ、この機会に、もう一度経営について深く考えてみようではありませんか。